大事なことは、50、60代という、知力・体力のある元気なうちに、せっかく持っている今の資産や財産をどう「生かす」かを考えることだと思う。短絡的に、それらを売って老人施設に入ればいいと簡単に言う人もいる。それはそれでいい。が、それでは残された子どもや親族が嫌な思いをする場合もある。親の介護を心理的に放棄したことにもなりかねない。自分たちが知力・体力を持っている間に、その土地や財産を生かして何かできるか。
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その一つに、前向きなリフォームや建て替えという選択肢があると私は考えている。明るく元気な老後を送り、終の棲家となるような家、そして老妻や子どもたちにも残せる家を作り上げるのだ。家族がいなければ、狭い家でも老人にとっては広々としたスペースだ。そこでリフォームをすれば、夫婦のための老後の広々とした部屋を作ることができる。将来の介護生活を想定した準備もしておく必要があるだろう。また我が子と同居せず、2階の子ども部屋が空いていたら、そこを若い夫婦に貸して住んでもらうというプランも考えられる。家賃相場で10万円かかるところを5万にして、そのかわり緊急時にベルを鳴らせば飛んできてくれるという条件だけを付けるのだ。こうした賃貸契約による「契約同居」とも言えるプランも、老後を安心に過ごすための究極のアイデアである。他にも、我が子世帯とのマンションに住むような独立した同居プラン、夫婦二人だけで最期まで生きていくための「ロボット住宅」プランなど、それぞれの生活や事情に合わせたさまざまな家づくりが考えられる。